我が家の90代のじいちゃん、ばあちゃん、そしてバアちゃんは、戦争世代です
食べ物のない食べ盛りの時期、家を失った時期、なんとか生き抜いた時期を経て今があります
兄弟姉妹も亡くなっています
日々の笑顔の奥には、とんでもない経験が隠れています
認知症の母は、病気になる前は話さなかった戦後のひもじい体験を毎日のように繰り返し話します
現在の世界の混乱については、覚えることができませんが、過去の悲惨だった体験のことは、忘れることができません
ひとは、生きていくものですね
今、生きていることが、いかに有難いことか
こんなことでも起こらなければ、感謝の気持ちもなく、当たり前のように過ごしていた毎日がありました
戦争で
親兄弟をなくして
貧困で
離婚で
病気で
障害で
老化で
怪我で
災害で
そんな非日常の出来事がおこってはじめて、今までの何ということもない日々が、いかに貴重なものだったのかに、気づきますね
反対にいえば、何もおこらなかったら、感謝の気持ちもなく、命の輝きを知ることもなく、無為に人生を終えていたのかもしれません
幸せと不幸せは、コインの裏表のように、1つのものだと思います
悲しいことがあるから、嬉しいことに気づける
苦しいことがあるから、楽しいことに気づける
怒りがこみ上げるようなことがあるから、穏やかな気持ちを持てることを有難いと感じることができる
今は、ちょうど、そんな時なのかと思います
自分のできることを淡々とこなし、日々のペースを崩さずに、大切な人たちと助け合い、1日に1度は笑顔をつくってみる
そんな風にしながら、この期間を乗り越えていきたいです
我が家は、障害のある子供と、認知症の母、母を支える90代の父を中心にして、みんなで助け合って生きています
有難いことだなあと、日々、思います
苦しいこともたくさんあるけれど、楽しいこともたくさんある
生きるって、そういうことなのかな、と感じます
ばあちゃんは、花が好きです
ひとつひとつの花に優しく触れながら、あなたは可愛いわね、あなたは謙虚なのね、あなたは女王様のようね、と、声をかけては、見て歩きます
そして、ばあちゃんは、私の服が好きです
カラフルな服を見て、毎日、脳が活性化しているみたいなコメントをつけてくれます
私も服が好きです
自分が好きな服を着ていると、元気がでてきます
60代って、素敵な歳になってきたなあと思います
ひとに気をつかいすぎたり、子どもたちのために必死になりすぎたり、自分や家族が病気になったり、
そんな経験を重ねて、今があるんだなと思います
今の世界の混乱も、終わってみれば、必ずや、私たちの人生観をいいほうに変えてくれると信じています
ささやかだけれど、毎日、好きな服で気持ちを盛り上げながら、
自分も笑顔で、大好きな人たちも笑顔で過ごせたなら、
これ以上の幸せはないなあと思います
笑顔になれる、幸せを感じることができるヒントは、人それぞれ
そんなヒントを、今日も見つけられたら、嬉しいですよね