映画『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』 の感想
映画を見終わったら、子どもの時からの様々な「思い出」や「曲」が浮かび上がってきました
きっと
おひとりおひとりにピアニスト、ニッキー・ホプキンスの曲の「思い出」があるはずですよね
ローリング・ストーンズ 「Angie」
個人的にはこの曲との出会いが
ニッキー・ホプキンスとの出会いだったと思います
早熟だった小学生の少女にとって
ミック・テイラーのギターと
ニッキー・ホプキンスのピアノは
どこまでも切なかったです
生涯忘れられない名曲となりました
ローリング・ストー ンズ 「Sympathy For The Devil」
前記の「悲しみのアンジー」が
ニッキー・ホプキンスの抜きん出た曲への貢献の代表曲だとすると
この「悪魔を憐れむ歌」は
ニッキー・ホプキンスとローリング・ストーンズが完全に一体となった曲だと思います
どの音も外せない
混然となった魅力ですよね
病気さえなければ
もしかしたら
あのバンド
このバンドのメンバーになっていたのではないのか?!
そういう思いが湧きあがります
ローリング・ストーンズ 「She's A Rainbow」
このイントロ!
これ無しにこの曲は成立しませんよね
曲のイメージ自体が、ニッキー・ホプキンスのピアノとなっています
ローリングストーンズの三曲の曲順は
自分が子供の時に聴いた順番です
幼稚園の頃から鍵盤楽器を習っていましたから
そういう意味では「アンジー」のショックが一番強かったように思います
ジョン・レノン「Imagine」
クレジットのピアノはジョンとなっています
でも
そこに至るまでの過程でのニッキー・ホプキンスのピアノからの影響を想像せずにはいられません
wikiより
レノンが望むサウンドを再現するにあたり、スペクターはレコーディングの初期段階でレノンとニッキー・ホプキンスに1台のピアノで異なるオクターブを演奏させていた。
ジョン・レノン「Jealous Guy」
ジョンのヨーコへの切なる思い
そこに寄り添うニッキー・ホプキンスのピアノですよね
クレジットをwikiより
ジョン・レノン - ボーカル、アコースティック・ギター
ジョン・バラム - ハーモニウム
アラン・ホワイト - ヴィブラフォン
ジョーイ・モーランド - アコースティック・ギター
トム・エヴァンズ - アコースティック・ギター
マイク・ピンダー - タンバリン
クラウス・フォアマン - ベース
ジム・ケルトナー - ドラム
ザ・フラックス・フィドラーズ - ストリングス
ん?!
ニッキー・ホプキンスの名前がない???
wikiのレコーディングの部分より
ケルトナーは、ニッキー・ホプキンスみたいなピアノを弾ける人はほかにいないし、クラウス・フォアマンのベースは深い感性を伴って響く。ヘッドフォンからジョンの声が聴こえてきて、顔を上げると彼がマイクの前に立っている。ザ・ビートルズが解散したばかりの1971年、凄まじいミュージシャンでありソングライターの彼が、耳に残るこの美しい曲を歌っていた。ミュージシャンの人生でこんな瞬間は何度もあるものじゃないと回想している
まさにですよね
個人的にも
ジョン
ニッキー・ホプキンス
バッドフィンガーのトム・エヴァンスとジョーイ
そしてイエスに加入前のアラン・ホワイトが並ぶこの参加ミュージシャンのリストは特別なものです
ジョージ・ハリスン「Give Me Love (Give Me Peace on Earth)」
ビートルズ解散後
ラジオからは毎日のようにイマジンもギブミーラブも流れていました
ニッキー・ホプキンスのピアノでした
リンゴ・スター「想い出のフォトグラフ」
ジョンとジョージの曲ばかりでなく
リンゴの曲もラジオからは流れていました
ジョージの匂いのするこの曲が大好きでした
ニッキー・ホプキンスのピアノですよね
ポールのアルバムにも後に参加していますから
ビートルズの解散後
全員に呼ばれた男、ニッキー・ホプキンスなんですよね
凄いですよね
ビートルズ「Revolution」
この曲も
ローリング・ストーンズにとっての「悪魔を憐れむ歌」と同様に
ニッキー・ホプキンスのピアノを外すことはできません
ここからビートルズ解散後の参加に繋がったのでしょう
ジェフ・ベック「ベックス・ボレロ」
この曲はメンバーが今から考えるとありえない!ものでしたよね
ニッキー・ホプキンスも仲間たちも若かった
追悼 名ピアニスト、ニッキー・ホプキンズ
クローン病という難病とともに長い年月を生きたひと
痛みとともに音楽生活をした人
手術とともに過ごし50歳という若さで逝ったひと
セッションマンという立場で終わるには
あまりにも才能にあふれ
人としても愛されたひとでした
そんなひと
最後にニッキー・ホプキンスのこの曲を
ジョー・コッカー「You Are So Beautiful」
ピアノが美しいです
映画 『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』は彼のピアノの名演と人柄を語るドキュメンタリーだった
ニッキー・ホプキンスは
もっともっと知られるべき人ですよね
映画館は私と同世代以上の方ばかりでした
上映館もとても少ないです
たくさんの若い方々にも見てほしいと思いました
聴けばわかる凄さですよね
更新 The Who「トミー」や妻モイラのこと
映画を観て感動し、さかのぼって記事も読んでみました
より深く知ることが出来ました
こちらは必読でした
監督本人のインタビューです
個人的にはコチラが驚きでした
「そうです。ザ・フーのピート・タウンゼントに関しては、音声だけなら、とカメラの前に立ってくれました。本作には入れられませんでしたが、音楽監督も務めたニッキーの力なしでは、『トミー』は完成しなかったと語っていました」
ザ・フーの「トミー」とニッキー・ホプキンスの貢献!
あんなに好きだった「トミー」とニッキーホプキンズの深い関係を知りませんでした
そうそう、
書き忘れていましたが、ニッキー・ホプキンスの妻モイラさんの映画の中での語りがよかったですよね
人生のある時間を共に過ごした人
ニッキー・ホプキンスのことをよく理解している人の優しさに溢れていました
ありがとうございます
難しい病気とともに毎日を過ごす多くの人たちのひとりとしても
ニッキー・ホプキンスの
セッションマンとしての生き方に思うことがたくさんありました
映画の前後に体調を崩しましたが
なんのその!
無理しても行ってよかった!
一緒に演った人たちが語るニッキー・ホプキンスは、やはり特別で
輝いていました
みなさまもニッキー・ホプキンスのピアノが
お好きでしたか?
今日もいい1日をお過ごしくださいね