あい青子「大好きだった曲」と「手離し服」で幸せを感じる「認知症の予防と介護」

認知症、障害、癌、介護といろいろあっても「幸せな気持ち」になれる「音楽」や「ファッション」や「脳科学」のヒントです 自分自身と家族のために書いていますが、一緒に楽しんでいただけたら、とてもとても嬉しいです

映画映画【ウエスト・サイド・ストーリー】2022年「第94回アカデミー賞】アニータ役のアリアナ・デボーズが助演女優賞受賞!あらすじは「ウエストサイド物語」でおなじみのスティーブン・スピルバーグのミュージカルは劇場(映画館の大画面)でぜひ!

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アカデミー賞助演女優賞とりました

おめでとうございます

2022年3月26日の記事を受賞決定後3月29日に更新です

「アカデミー賞各賞受賞」の詳しい記事はこちらになります

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スティーヴン・スピルバーグがお父さんに捧げる「ウエストサイドストーリー」

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まずは、あの名作「ウエストサイド物語」を、今この時に「リメイク」するということに驚きます

そして次に、それがスピルバーグなのだということに「人生」を感じます

前作は1961年、私が生まれたばかりの頃の作品です

私は多分、母がテレビで見る時に、横に座って見たのが始まりだったと思いましたが、記憶は曖昧です

それから60年という時が過ぎ、スティーヴン・スピルバーグも75歳です

私の母も昨年他界しましたが、スピルバーグ監督のお父様もそうではないでしょうか

大画面の「お父さんのために」という一言に、ジーンとしてしまう60代です

親たちに伝えたい何かが、それぞれの人にありますよね

普遍のテーマ「ひとは皆、大切なひとと生きているだけ」

人種問題、民族問題、国家間の問題、性差の問題、いろいろありますね

でも、

コケイジャン(白人)であろうと

そのなかのイタリア系であろうと

ポーランド系であろうと

アイルランド系であろうと

ユダヤ系であろうと

そのほかであろうと、

さらに

アフリカ系であろうと

ヒスパニック系であろうと

アジア系であろうと

ネイティブアメリカン系であろうと

なんであろうと、

さらに、様々な人種のミックスであろうと、

 

人はみな、大切な人とともに

日々を、なんとか生きているだけ、なのだということ

そして

人を好きになるということは、そんなグループ分けなど、意味もなく超えてしまう感情なのだということ

実にシンプルなのに

お互いに、そこを忘れて、いがみあう哀しみ、愚かさ

 

この普遍のミュージカルは、またそのことを、軽快な曲の数々にのせて伝えてくれます

恨みや憎しみは、

暴力や性暴力を本人の意思を超えて生んでしまいます

「こんなことをするはずの子たちではなかったはずなのに」

幼い頃から、青年たちの成長を見てきたリタ・モレノ演じる「白人の夫と結ばれたプエルトリコ人」の老婦人の思いが悲痛です

楽しいミュージカルなんだけれど、

それだけに終わらない、今の時代に「考える」ミュージカルともなっていますね

リタ・モレノ「ウエストサイド物語」のアニタ役から「ウエストサイドストーリー」の制作総指揮と老婦人役へ

リタ・モレノは、その実力で1961年の映画「ウエストサイド物語」のアカデミー助演女優賞をとっています

当時は、スター性が実力よりも重視されたのでしょうか

主演の2人は、(本人たち自身も歯痒い思いだったことでしょう)、口パクで、実際には実力派が陰で歌っています

そういえば、子供達が見ていた映画「ハイスクールミュージカル」も、最初の作品はトロイ役のザック・エフロンは口パクだった記憶があります

いかにルックスも歌もダンスも魅力的なスターを見つけるのが難しいかということかもしれません

そんな中で、三拍子揃ったスターがリタ・モレノだったんですね

そして60年

なんと彼女は現在90歳!

今も、とてもとても魅力的です

 

その彼女が、今作で、

自分と同じプエルトリカンのアニータをレイプする、自分の近所のよく知った青年たちに怒るシーン

これこそが、争いの怖さ、戦争の怖さなのだと思います

仲間内には優しい青年たちが、狂気に襲われる瞬間

仲間内の女の子達が、同じ女として必死に止めても、狂気が止まらない瞬間

普通の人たちを暴力に性暴力に巻き込んでいく闘いや戦争の怖さが、ここにあります

憎しみは、なにもいいものを生み出しませんよね

人種の差別、性差別、LGBTQ

もうひとつの差別

性的には男でも女でもないのだという気持ちをもったエニバディという子の存在です

ウエストサイド物語を作った製作者の中には、のちに自らがLGBTQと

呼ばれるものの1人だとカミングアウトした人たちもいるそうです

日本にいるよりも、アメリカやヨーロッパにいた時の方が、その問題に関して、カミングアウトしている人たちは多かったです

子供達のクラスメイトにも、たくさんいました

さまざまな性のありかたは、ごく普通のこととして、定着した感があります

そんな時代のエニバディの存在と

認めてもらえなかった時代のエニバディの存在

 

人種の差

貧富の差

性別の差

様々な違いと

その違いを超えた愛

 

伝えたい思いがたくさんつまった映画ゆえ

娯楽としてのミュージカルとの両立が難しい部分もあったことと思いますね

圧倒的なダンス

でも、新作のダンスシーンは素晴らしいです

あの名曲「アメリカ」の街中での群舞は圧倒的です

古くに祖先がアメリカに移住してきた「アメリカ人」が

もともと暮らしていた「ネイティブアメリカン」の人々を差別し

さらに、新しく移民してくる「新しいアメリカ人」を差別するのは

どう考えてもおかしいです

次から次へと、自由と希望を求めて移民を繰り返すダイナミズムこそが、アメリカの強みだからです

努力して這い上がりたい人たちを受け入れる国アメリカ

苦しくとも貧しくともチャンスだけはある国アメリカ

あの群舞シーンは、そんな象徴ではないでしょうか

ご覧ください

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前回の「ウエストサイド物語」に、「アメリカ」のシーンの動画をつけて更新しました

よろしかったらくださいね比較してみてくださいね

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ありがとうございます

昔々、母と見たはずのミュージカルを

今、子供とリメイクで観られる喜び

スピルバーグ監督の「父のために」という言葉の意味

私にとって父は、子供の頃から長じて私が癌になるまでは、

お互いに、どんな人なのかよく分かっていない薄い人間関係でしたが、

その後、赤ちゃんだったわが家の障がいもある子どもを、毎日散歩に連れて行ってくれました

日本語で「ごはん」と言えるまで根気強く教えてくれたのも父でした(「どだん」としか言えなかったので)

そして、父はお見合い結婚だった会話も少なかった認知症の母を最期までみてくれました

今、90代なかばにして、毎日ニコニコと、家族にも近所の方々にも接する父

すごいよね、お父さん、と尊敬しています

 

みなさまは、ミュージカルはお好きですか?

映画はいかがですか?

昭和の茶の間でご家族でどんな番組をご覧になりましたか?

今日もいい1日をお過ごしくださいね