2022年3月28日「アカデミー賞」の日に速報で書いたものを
2022年3月29日、詳しく更新しました
アカデミー賞、監督賞受賞!女性監督が描く男性とは?
まずは、全てのアカデミー賞の「結果」をどうぞ
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は、監督賞でしたね
個人的に気になっていた
「ウエスト・サイド・ストーリー」は、助演女優賞
「ドライブ・マイ・カー」は、国際長編映画賞
そして、
「パワーオブザドッグ」は、監督賞
それぞれに受賞して、とても嬉しいです
映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のどこに行きつくのか分からない面白さ
監督は、ニュージーランドのジェーン・カンピオン
女性監督です
そして描くのは、男たち
一見すると、昔のマッチョな男たちなのですが、
そこには、
家庭において、
男らしさにおいて、
さまざまな秘密があります
ベネディクト・カンバーバッチが実は教養もあるのに、たいそう粗野な役に体当たり
これは、かなりビックリです
カンバーバッチに見えないくらいです
そして、女性
キルスティン・ダンストが少年の母親役をするようになったとは驚きでした
少年のコディ・スミット=マクフィーは、ひたすら頼りないようでいて冷たく美しい
そんな彼らが作り上げた映画は、一体、どんな映画なのか、最後の最後まで、わからない不思議な映画でした
コディ・スミット=マクフィーは、ファッションモデル系のひょろひょろさで、
アン・ハサウェイのような正統派の美形に見える瞬間と、宇宙人的な変顔に見える時の落差が楽しいです
個人的に、注目です
全く知らずに観る喜び
今の世の中、映画の予告編から、感想から、ネタバレに至るまで、なんでもありです
そんな中で、この映画は、なぜか事前の情報を全く知らないままに観てしまった作品でした
ひとこと、
いったいこれから何処へいくの?と、着地点の見出せないままに引っ張られていきました
批評家たちのように、ダン!と新しい映画を突然観る喜びがありました
最後の最後に、
そうか、そうだったのか、と
恐怖と平和と、動揺と安息が混じったような複雑な結末に迎えられました
かなり面白いです
じんわりですね
あらかじめ情報の欲しい方だけどうぞ、「有害な男らしさ」とは
予告編も観ない権利がありますよね
見たい方だけでいいと思います
その方が楽しめると思います
今、アメリカでは「有害な男らしさ」というのが問題になっています
本人も苦しいし、まわりも苦しいです
よく考えると、「有害な女らしさ」というのは、日本の問題ですよね
必要以上な毒のある女らしさは、お互いの迷惑だと思います
まさにアカデミー賞授賞式で起きてしまったウィル・スミスの「有害な男らしさ」
考えるヒントになると思います
ありがとうございます
ベネディクト・カンバーバッチが好きです
でも、この映画の役は、全く私の好みのカンバーバッチではありませんでした
粗野な男です
私自身は、いい意味で女っぽい男が好きです
俺は男だ!というマッチョな男は苦手。。。
出来れば次作は、知的で紳士な役をやってほしいです
その方が彼の良さが生きると思いましたが、これは、ごくごく個人的な好みです^_^
新境地を開いた!といったほうがいいですよね
それにしても、今回のアカデミー賞
- 障がいもある人たち(作品賞)コーダ あいのうた
- 女性監督と「一般的」ではない男たち(監督賞)パワー・オブ・ザ・ドッグ
- 作品賞に同じく障害もある人たち(脚色賞)コーダ あいのうた
- アフリカ系(人種)(主演男優賞)Will Smith - King Richard
- ヒスパニック系(人種)(助演女優賞)Ariana DeBose - West Side Story
- アジア系(人種)(国際長編映画賞)Drive My Car
と、いわゆるマイノリティの人たちが、絶妙に混じっているのが好ましいです
そんな「操作」はいらないという意見も承知の上で、
障がいもある子供の母親として、
女性として、
人種的にアジア人として、
英語ネイティブではないものとして、
「既得権」をもって生まれてきた人にはわからない「マイノリティ」の、生きる上でのハードルの高さを考えると、
意識してであろうと、無意識であろうと、そこにある「差別」を少しずつ超えていくためには、そんな「作為的な時期」があってもいいのだと考えています
白人だけの
男だけの
健常者とよばれるひとたちだけの
「映画界」ひいては「世界」であるのは不自然だからです
いろんな人が、混じっている世界が「ふつうの世界」です
いろんなひとが、そのままの姿で「生きやすい世界」であってほしいと願うものの一人です
またしても、説教くさいなあ
皆様は、ご覧になりましたか?
カンバーバッチは、お好きでしょうか
今日もいい1日をお過ごしくださいね